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せいせいまん声声慢

李清照|南宋|詞

尋尋覓覓
冷冷清清
淒淒惨惨戚戚
乍暖還寒時候
最難将息
(中略)
梧桐更兼細雨
到黄昏 点点滴滴
這次第
怎一箇愁字了得

※日本で一般に読まれている本文によります。長編のため、有名な部分を抜粋して掲載しています。

書き下し文

尋たずね尋たずね覓もとめ覓もとむるも

冷冷れいれい清清せいせいとして

淒淒せいせい惨惨さんさん戚戚せきせきたり

乍たちまち暖あたたかく還また寒さむき時候じこう

最もっとも将息しょうそくし難がたし

(中略)

梧桐ごとう 更さらに細雨さいうを兼かね

黄昏こうこんに到いたりて 点点てんてん滴滴てきてき

這この次第しだい

怎いかでか一箇いっこの愁うれひの字じにて了りょうし得えん

現代語訳

探しても探しても見つからず、冷たくさびしく、痛ましく悲しく、心は沈むばかり。暖かいかと思えばまた寒くなるこの季節は、何より自分をいたわるのが難しい。淡い酒を二杯三杯——どうして夕方からの風に敵しようか。雁が飛び過ぎる。ちょうど心が痛むときで、むかしの知り合いだったのに。地に黄花が積み重なる。憔悴し枯れ果て——誰が摘もうとする者がいるだろう。窓辺を守り、ひとりどうして日暮れを待つのか。梧桐に細雨が降り、黄昏にぽつぽつと落ちる。このありさまを、一つの「愁」の字でどう言い尽くせようか。

原文と書き下し文の対照

尋尋覓覓 ― 尋ね尋ね覓め覓むるも
冷冷清清 ― 冷冷清清として
淒淒惨惨戚戚 ― 淒淒惨惨戚戚たり
乍暖還寒時候 ― 乍ち暖かく還た寒き時候
最難将息 ― 最も将息し難し
梧桐更兼細雨 ― 梧桐 更に細雨を兼ね
到黄昏 点点滴滴 ― 黄昏に到りて 点点滴滴
這次第 ― 這の次第
怎一箇愁字了得 ― 怎でか一箇の愁ひの字にて了し得ん

鑑賞

冒頭の十四字に重ね言葉を連ねる大胆な表現で知られる、女性詞人・李清照の代表作。夫を亡くし、国を追われた晩年の孤独が胸に迫ります。(抜粋)

日本で親しまれる理由

「这次第、怎一个愁字了得」。愁の極み

語句

声声慢
詞の曲名
将息
養生する
這次第
このありさま
怎
どうして

作者

李清照の生涯と作品一覧は作者ページへ。

作られた背景

北宋滅亡後、江南に逃れて夫・趙明誠を亡くした晩年の作とされる。詞の訓読は一案。

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