しゃこてん鷓鴣天
陌上柔桑破嫩芽
東隣蚕種已生些
平岡細草鳴黄犢
斜日寒林点暮鴉
※日本で一般に読まれている本文によります。長編のため、有名な部分を抜粋して掲載しています。
書き下し文
陌上の柔桑 嫩芽を破り
東隣の蚕種 已に些か生ず
平岡の細草に黄犢鳴き
斜日の寒林に暮鴉を点ず
現代語訳
あぜ道の柔らかな桑はやわらかい芽を吹き、東隣の蚕の卵はもう少し孵った。なだらかな丘の若草で子牛が鳴き、夕日の林に夕暮れの鴉が点々と散る。
原文と書き下し文の対照
陌上柔桑破嫩芽 ― 陌上の柔桑 嫩芽を破り
東隣蚕種已生些 ― 東隣の蚕種 已に些か生ず
平岡細草鳴黄犢 ― 平岡の細草に黄犢鳴き
斜日寒林点暮鴉 ― 斜日の寒林に暮鴉を点ず
鑑賞
あぜ道の柔らかな桑はやわらかい芽を吹き、東隣の蚕の卵はもう少し孵った。その気配が、短く残ります。
日本で親しまれる理由
「斜日寒林点暮鴉」。桑が芽吹き、蚕が生まれる。春の始まり。
語句
- 陌上
- 「陌上」——詩の情景を支える語
- 嫩芽
- 「嫩芽」——詩の情景を支える語
- 黄犢
- 「黄犢」——詩の情景を支える語
作者
辛棄疾の生涯と作品一覧は作者ページへ。
作られた背景
辛棄疾(南宋)の詞。詞牌にのせて心情や情景を詠む。