あめさんそんをすぐ雨過山村
雨裏鶏鳴一両家
竹渓村路板橋斜
婦姑相喚浴蚕去
閑看中庭梔子花
竹渓村路板橋斜
婦姑相喚浴蚕去
閑看中庭梔子花
詩
※日本で一般に読まれている本文によります。
書き下し文
雨裏 鶏鳴く 一両家
竹渓の村路 板橋斜めなり
婦姑相喚んで蚕を浴せしめに去り
閑に看る 中庭の梔子の花
現代語訳
雨の中、一、二軒の家から鶏の声。竹の茂る谷川沿いの村道に板橋が斜めにかかる。嫁と姑が呼び合って蚕の種を洗いに出かけ、中庭のくちなしの花だけがのんびり咲いている。
原文と書き下し文の対照
雨裏鶏鳴一両家 ― 雨裏 鶏鳴く 一両家
竹渓村路板橋斜 ― 竹渓の村路 板橋斜めなり
婦姑相喚浴蚕去 ― 婦姑相喚んで蚕を浴せしめに去り
閑看中庭梔子花 ― 閑に看る 中庭の梔子の花
鑑賞
雨の中、一、二軒の家から鶏の声。日常の一コマが、そのまま詩になっています。
日本で親しまれる理由
「閑看中庭梔子花」。雨の村、くちなしの花がのんびり咲く。
語句
- 婦姑
- 「婦姑」——詩の情景を支える語
- 梔子
- 「梔子」——詩の情景を支える語
作者
王建の生涯と作品一覧は作者ページへ。
作られた背景
王建(中唐)の作。情景と心情が短く結ばれた一首。