ホーム › 漢詩一覧 › 四時田園雑興

しじでんえんざっこう四時田園雑興

范成大|南宋|七言絶句

蝴蝶双双入菜花
日長無客到田家
鶏飛過籬犬吠竇
知有行商来買茶
詩

※日本で一般に読まれている本文によります。

書き下し文

蝴蝶 双双そうそう 菜花に入る

日長くして客の田家に到る無し

鶏は飛んで籬まがきを過ぎ犬は竇とうに吠ゆ

知る 行商の来たりて茶を買ふ有るを

現代語訳

蝶が二匹ずつ菜の花畑に入っていく。日は長く、農家を訪ねる客もない。鶏が垣根を飛び越え、犬が垣根の穴に向かって吠える。お茶を買いに行商人が来たのだとわかる。

原文と書き下し文の対照

蝴蝶双双入菜花 ― 蝴蝶 双双 菜花に入る
日長無客到田家 ― 日長くして客の田家に到る無し
鶏飛過籬犬吠竇 ― 鶏は飛んで籬を過ぎ犬は竇に吠ゆ
知有行商来買茶 ― 知る 行商の来たりて茶を買ふ有るを

鑑賞

蝶が二匹ずつ菜の花畑に入っていく。日常の一コマが、そのまま詩になっています。

日本で親しまれる理由

「知有行商来買茶」。蝶はふたりで、菜の花の中へ。

語句

双双
「双双」——詩の情景を支える語
蝴蝶
「蝴蝶」——詩の情景を支える語
入菜
「入菜」——詩の情景を支える語

作者

范成大の生涯と作品一覧は作者ページへ。

作られた背景

范成大(南宋)の作。情景と心情が短く結ばれた一首。

あわせて読みたい