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かいどう海棠

蘇軾|北宋|七言絶句

東風嫋嫋泛崇光
香霧空濛月転廊
只恐夜深花睡去
故焼高燭照紅粧
詩

※日本で一般に読まれている本文によります。

書き下し文

東風 嫋嫋じょうじょうとして崇光を泛うかべ

香霧 空濛くうもうとして月 廊を転ず

只だ恐る 夜深くして花の睡り去らんことを

故ことさらに高燭を焼ともして紅粧を照らす

現代語訳

春風がやわらかく吹いて海棠の花はつややかに光り、香りの霧がぼんやりと立ちこめ、月は回廊をめぐっていく。夜がふけて花が眠ってしまうのが心配で、わざわざ高い燭台に火をともして紅い花を照らす。

原文と書き下し文の対照

東風嫋嫋泛崇光 ― 東風 嫋嫋として崇光を泛べ
香霧空濛月転廊 ― 香霧 空濛として月 廊を転ず
只恐夜深花睡去 ― 只だ恐る 夜深くして花の睡り去らんことを
故焼高燭照紅粧 ― 故に高燭を焼もして紅粧を照らす

鑑賞

東風がにわかに、艶な香りをあたためる。夜がふけて花が眠ってしまうのが怖くて、高い燭を焚いて紅い姿を照らす——海棠への溺愛が、戯れのように優しい。

日本で親しまれる理由

「只恐夜深花睡去、故焼高燭照紅妆」

語句

海棠
かいどうの花
紅妆
紅い化粧。花の形容
高燭
高い燭台の火

作者

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作られた背景

蘇軾の海棠詩。花を人のように疼愛する一句が名高い。

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