さんくどうちゅう三衢道中
梅子黄時日日晴
小渓泛尽却山行
緑陰不減来時路
添得黄鸝四五声
小渓泛尽却山行
緑陰不減来時路
添得黄鸝四五声
詩
※日本で一般に読まれている本文によります。
書き下し文
梅子黄なる時 日日晴る
小渓 泛び尽くして却って山行す
緑陰 減ぜず 来たりし時の路
添へ得たり 黄鸝四五声
現代語訳
梅の実が黄ばむ頃なのに毎日よく晴れている。小川を舟で上りつめて、そこから山道を歩く。緑の木陰は来た時の道と変わらず深いが、高麗鶯の声が四つ五つ加わった。
原文と書き下し文の対照
梅子黄時日日晴 ― 梅子黄なる時 日日晴る
小渓泛尽却山行 ― 小渓 泛び尽くして却って山行す
緑陰不減来時路 ― 緑陰 減ぜず 来たりし時の路
添得黄鸝四五声 ― 添へ得たり 黄鸝四五声
鑑賞
梅の実が黄ばむ頃なのに毎日よく晴れている。読み終えても、梅雨の晴れ間、鶯の声がふえる帰り道という感触が残ります。
日本で親しまれる理由
「添得黄鸝四五声」。梅雨の晴れ間、鶯の声がふえる帰り道。
語句
- 黄鸝
- 「黄鸝」——詩の情景を支える語
- 梅子
- 「梅子」——詩の情景を支える語
- 黄時
- 「黄時」——詩の情景を支える語
作者
曾幾の生涯と作品一覧は作者ページへ。
作られた背景
曾幾(南宋)の作。情景と心情が短く結ばれた一首。