さんていかじつ山亭夏日
緑樹陰濃夏日長
楼台倒影入池塘
水晶簾動微風起
満架薔薇一院香
楼台倒影入池塘
水晶簾動微風起
満架薔薇一院香
詩
※日本で一般に読まれている本文によります。
書き下し文
緑樹 陰濃やかにして夏日長し
楼台の倒影 池塘に入る
水晶の簾動いて微風起こり
満架の薔薇 一院香し
現代語訳
緑の木の陰は濃く、夏の日は長い。高殿の影が池に逆さに映る。水晶のすだれが揺れてそよ風が立ち、棚いっぱいの薔薇が庭じゅうに香る。
原文と書き下し文の対照
緑樹陰濃夏日長 ― 緑樹 陰濃やかにして夏日長し
楼台倒影入池塘 ― 楼台の倒影 池塘に入る
水晶簾動微風起 ― 水晶の簾動いて微風起こり
満架薔薇一院香 ― 満架の薔薇 一院香し
鑑賞
緑の木の陰は濃く、夏の日は長い。景色の奥に、静かな心情が沈んでいます。
日本で親しまれる理由
「満架薔薇一院香」。そよ風に、庭いっぱいの薔薇が香る。
語句
- 一院香
- 「一院香」——詩の情景を支える語
- 緑樹
- 「緑樹」——詩の情景を支える語
- 陰濃
- 「陰濃」——詩の情景を支える語
作者
高駢の生涯と作品一覧は作者ページへ。
作られた背景
高駢(晩唐)の作。情景と心情が短く結ばれた一首。