しんいう辛夷塢
木末芙蓉花
山中発紅萼
澗戸寂無人
紛紛開且落
山中発紅萼
澗戸寂無人
紛紛開且落
詩
※日本で一般に読まれている本文によります。
書き下し文
木末の芙蓉花
山中に紅萼を発く
澗戸 寂として人無く
紛紛として開き且つ落つ
現代語訳
梢の先の辛夷の花が、山の中で紅いつぼみをひらく。谷のほとりの家はひっそりと人影もなく、花はただ次々に咲いては散っていく。
原文と書き下し文の対照
木末芙蓉花 ― 木末の芙蓉花
山中発紅萼 ― 山中に紅萼を発く
澗戸寂無人 ― 澗戸 寂として人無く
紛紛開且落 ― 紛紛として開き且つ落つ
鑑賞
梢の先の辛夷の花が、山の中で紅いつぼみをひらく。その気配が、短く残ります。
日本で親しまれる理由
「紛紛開且落」。誰に見せるためでもなく、花はひらく。
語句
- 木末
- 「木末」——詩の情景を支える語
- 芙蓉
- 「芙蓉」——詩の情景を支える語
- 山中
- 「山中」——詩の情景を支える語
作者
王維の生涯と作品一覧は作者ページへ。
作られた背景
王維(盛唐)の作。情景と心情が短く結ばれた一首。