きゃくとやくす約客
黄梅時節家家雨
青草池塘処処蛙
有約不来過夜半
閑敲棋子落灯花
青草池塘処処蛙
有約不来過夜半
閑敲棋子落灯花
詩
※日本で一般に読まれている本文によります。
書き下し文
黄梅の時節 家家の雨
青草の池塘 処処の蛙
約有りて来たらず 夜半を過ぐ
閑に棋子を敲いて灯花を落とす
現代語訳
梅雨の季節、どの家にも雨が降り、草の茂る池のあちこちで蛙が鳴く。約束した友は夜半を過ぎても来ない。手持ちぶさたに碁石をとんとんたたくと、灯心の燃えさしが落ちた。
原文と書き下し文の対照
黄梅時節家家雨 ― 黄梅の時節 家家の雨
青草池塘処処蛙 ― 青草の池塘 処処の蛙
有約不来過夜半 ― 約有りて来たらず 夜半を過ぐ
閑敲棋子落灯花 ― 閑に棋子を敲いて灯花を落とす
鑑賞
梅雨の季節、どの家にも雨が降り、草の茂る池のあちこちで蛙が鳴く。読み終えても、梅雨の夜、碁石を手に、来る人を待つという感触が残ります。
日本で親しまれる理由
「閑敲棋子落灯花」。梅雨の夜、碁石を手に、来る人を待つ。
語句
- 黄梅
- 「黄梅」——詩の情景を支える語
- 時節
- 「時節」——詩の情景を支える語
- 家家
- 「家家」——詩の情景を支える語
作者
趙師秀の生涯と作品一覧は作者ページへ。
作られた背景
趙師秀(南宋)の作。情景と心情が短く結ばれた一首。